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アピス在庫管理導入講座 第7回|SKU・JAN・商品コードはどう設計する?在庫管理で混乱しないための考え方

失敗しないためのアピス在庫管理導入講座 第15回 全体目次

在庫管理システムを入れる前に知っておいてほしい
「やってはいけない順番」と「失敗しない進め方」

本講座では、
アピス在庫管理システムでの実際の導入経験をベースに、
中小規模の現場でも無理なく進められる考え方を整理しています。

在庫管理システムを入れようとすると、
ほぼ必ずぶつかるのがこの疑問です。

「SKUって何?」
「JANコードと商品コードって何が違うの?」
「うちはどれを基準にすればいいの?」

ネットで調べると、
「SKUを正しく設計しましょう」
「JANコードを使うのが正解です」
「社内コードを廃止しましょう」
といった“正しそうな答え”が並びます。

でも、現場の立場で考えると、
どれもピンと来ないことが多いはずです。

この回では、
**「正解のコード体系」ではなく、
「混乱しない考え方」**を整理します。


不安の言語化

  • SKU・JAN・商品コードの違いが分からない
  • どれを主キーにすればいいのか決められない
  • 後から設計ミスに気づくのが怖い
  • 今のExcel管理のコード体系を壊していいのか不安
  • 将来、商品点数が増えたら破綻しないか心配

こうした不安は、とても自然なものです。


責めない宣言

まず最初に、はっきり言っておきます。

SKU設計で失敗するのは、
能力の問題でも、理解力の問題でもありません。

多くの人が、
「最初から完璧なコード体系を作ろう」
としてしまうこと自体が、
混乱の原因になっています。

この講座では、
最初から完璧を目指さない設計を前提に話します。


今回のゴール

この回のゴールは、
「正解のコードを決めること」ではありません。

  • SKU・JAN・商品コードの役割の違いを整理する
  • どれを基準にするかの“考え方”を持つ
  • 今の管理方法を壊さずに進める判断軸を持つ

ここまで腹落ちすれば、十分です。

目次

H2-1|SKU・JAN・商品コードはそもそも何が違うのか

まずは、言葉の整理からいきます。

SKUとは

SKUは、
在庫管理上の最小単位のことです。

たとえば同じ商品でも、

  • サイズ違い
  • 色違い
  • ロット違い
  • セット品か単品か

これらは、在庫管理上は別物になります。

この「在庫として別管理すべき単位」がSKUです。


JANコードとは

JANコードは、
流通業界で共通に使われる商品識別コードです。

  • 仕入れ
  • 小売
  • POS

こうした外部とのやり取りで使われることが多く、
「世の中で一意に決まるコード」という性質があります。


商品コード(社内コード)とは

商品コードは、
自社の都合で決めた管理用コードです。

  • 現場が覚えやすい
  • 伝票と連動している
  • Excel管理で既に使っている

こうした理由で作られていることがほとんどです。


ここまでを見ると、
すでにこう思った方もいるはずです。

「全部違う役割じゃない?」

はい、その通りです。


H2-2|「どれか一つに統一すべき」という考え方が混乱を生む

よくある失敗が、これです。

「JANコードをSKUに統一しましょう」
「社内コードはやめてSKU一本にしましょう」

一見、正しそうに聞こえます。

でも、現場ではこうなりがちです。

  • JANがない商品がある
  • ロット管理・セット品管理に対応できない
  • 現場がコードを覚えられない
  • 既存Excelとの整合が取れない

結果、
コード体系を変えたことで混乱が増える
という本末転倒が起こります。


H2-3|「役割で分けて持つ」という発想

ここで、発想を一度切り替えてみてください。

「コードは1種類でなければならない」
という前提を外す。

実務では、

  • 外部連携用:JANコード
  • 現場管理用:商品コード
  • 在庫管理用:SKU

このように、
役割ごとにコードを持つほうが、
むしろ自然なケースが多いです。


H2-4|今のExcel管理を壊さずに進めるという選択肢

ここで大事なのが、これです。

今のExcel管理のコード体系を
無理に壊す必要はありません。

すでに、

  • 商品コードが現場に定着している
  • 伝票や帳票が商品コード前提になっている
  • 担当者が商品コードで運用している

こうした状態なら、
それを一度そのまま使うという選択は、
かなり合理的です。

最初から、

  • SKUを新設し直す
  • 既存コードを全廃する

こうした大工事をしなくても、
段階的に整理していくことは可能です。


H2-5|「将来の拡張」に耐える最低限の考え方

完璧な設計は不要ですが、
最低限これだけは意識しておくと、
後から詰みにくくなります。

  • 同じ商品コードを
    サイズ違い・色違いで使い回さない
  • ロット管理が必要になりそうな商品は、
    SKU分離できる余地を残しておく
  • セット品を扱う可能性があるなら、
    単品SKUとの関係を壊さない設計にする

ここも、
「今すぐ全部対応する」必要はありません。

余地を残す
それだけで十分です。


考え方/判断軸

ここまでの話を、
一つの判断軸にまとめるとこうなります。

・コードは役割で分けてもいい
・最初から統一しなくていい
・今の運用を壊さない
・将来の余地だけ残す
・完璧を目指さない

これが、この回で一番大事なポイントです。


なぜそう考えるか

在庫管理で一番コストが高いのは、
「システムの設計」ではありません。

現場の混乱と手戻りです。

コード体系を変えることで、

  • 入力ミスが増える
  • 現場がついて来なくなる
  • 二重管理が発生する
  • Excelに戻りたくなる

こうしたことが起きると、
せっかく導入した仕組み自体が
止まってしまいます。

だからこそ、
今の運用を壊さない設計が、
結果的に一番安全なのです。

次は 第8回|商品マスターはどこまで作り込むべき?最初から全部埋めなくていい

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