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アピス在庫管理導入講座  第11回|在庫がズレたとき、どう立て直す?失敗しないリカバリの考え方

失敗しないためのアピス在庫管理導入講座 第15回 全体目次

在庫管理システムを入れる前に知っておいてほしい
「やってはいけない順番」と「失敗しない進め方」

本講座では、
アピス在庫管理システムでの実際の導入経験をベースに、
中小規模の現場でも無理なく進められる考え方を整理しています。

ここまで読んでくれたあなたは、
もう薄々気づいていると思います。

「どんなに気をつけても、
在庫ってズレるよね…?」

SKUを決めて、
商品マスターを作って、
棚番を決めて、
入出庫ルールも最低限決めた。

それでも、
現場で在庫はズレます。

  • 入力し忘れ
  • 誤出庫
  • 数え間違い
  • 仮置きの放置
  • イレギュラー対応

これは、
運用が悪いからでも、
システムがダメだからでもありません。

在庫管理とは、
「ズレる前提」でやるもの
です。

この回では、
ズレたときにどう立て直すか
という、
一番現実的で、一番大事な話をします。


目次

不安の言語化

  • 在庫がズレたら、
    もうシステムを信用できなくなりそう
  • 一回ズレたら、
    どんどんズレていく気がする
  • 立て直し方が分からず、
    結局Excelに戻りそう
  • 全部棚卸ししないと
    直せない気がする
  • ズレた時点で
    「導入失敗」扱いになるのが怖い

こうした不安は、
とても自然なものです。


責めない宣言

まず最初に、
一番大事なことを言います。

在庫がズレたのは、
あなたのせいではありません。

どんなに優秀な現場でも、
どんなに高機能なシステムでも、
在庫はズレます。

ズレない在庫管理は、
理論上ほぼ存在しません。

だからこの講座では、
「ズレない方法」ではなく、
**「ズレたときの戻し方」**を
前提に話します。


今回のゴール

この回のゴールは、
在庫を完璧に合わせることではありません。

  • ズレる前提で考えていいと知る
  • ズレたときの正しい向き合い方を持つ
  • 全数棚卸し以外の立て直し方を知る

ここまで腹落ちすれば十分です。


H2-1|そもそも、なぜ在庫はズレるのか

まず、
現実を直視しましょう。

在庫がズレる原因は、
だいたいこのどれかです。

  • 入出庫の入力漏れ
  • 入力タイミングのズレ
  • 誤出庫・誤入庫
  • 数え間違い
  • 仮置きの未処理
  • 例外対応の放置

ここで大事なのは、
これです。

ほぼ全部、
人間がやっている以上
避けられない。

だから、
「ズレない仕組み」を作るより、
「ズレたときに戻せる仕組み」を
持っている方が、
よほど現実的です。


H2-2|「ズレた=失敗」という思い込み

よくある思い込みが、これです。

「在庫がズレた時点で、
このシステムは失敗だ」

これ、
かなり多くの人がハマります。

でも現実には、

  • Excel管理でもズレる
  • 目視管理でもズレる
  • 紙管理でもズレる

つまり、

ズレること自体は、
導入の成否とは無関係。

問題は、
ズレたあとに何が起きるか
です。


H2-3|やってはいけない立て直し方

まず、
地雷パターンからいきます。

① いきなり全数棚卸し

在庫がズレた
→ 全部数え直そう

これは、
一番よくある失敗です。

  • 現場が止まる
  • 人手が足りない
  • 精神的にしんどい
  • 二度とやりたくなくなる

結果、
次にズレたとき放置されます。


② システム入力を止める

ズレたから、
いったん入力やめよう。

これも危険です。

  • さらにズレる
  • どこからズレたか分からなくなる
  • 立て直し不能になる

③ Excelに戻る

「やっぱりシステム無理だった…」

この瞬間、
今までの努力が
全部ムダになります。


H2-4|現実的なリカバリの考え方

ここが、
この回の核心です。

いきなり全部直そうとしない。

ズレた在庫は、
3段階で戻せます。


① 影響範囲を限定する

まず考えるのは、これだけです。

  • ズレていそうな商品だけ
  • ズレていそうな棚だけ
  • 最近動いた商品だけ

全部じゃなくていいです。


② その範囲だけ実棚を確認する

影響範囲が絞れたら、
そこだけ数えます。

これなら、

  • 現場は止まらない
  • 心理的負担も軽い

③ システム側を“合わせにいく”

ここでやるのは、
「正しい在庫を決める」
ことです。

どっちが正しいか?

  • 実棚か
  • システムか

答えは、
基本的に実棚です。

(※ただし例外はありますが、
ここでは踏み込みません)


H2-5|全数棚卸しは「最後の手段」でいい

ここ、
あなたの思想と完全一致ポイントです。

全数棚卸しは、
理想の一つであって、
唯一解ではありません。

  • 部分棚卸し
  • 商品別棚卸し
  • 棚番別棚卸し

こうしたやり方で、
ほとんどのズレは直せます。

全数棚卸しは、

  • どうしても原因が特定できない
  • ズレが全体に広がっている

このときだけで、
十分です。


考え方/判断軸

ここまでの話を、
一つの判断軸にまとめます。

・在庫はズレる前提でいい
・ズレた=失敗ではない
・いきなり全数棚卸ししない
・影響範囲を絞って直す
・実棚を正解にする

これが、
第11回で一番大事なポイントです。


なぜそう考えるか

在庫管理で一番怖いのは、
ズレることそのものではありません。

**「ズレた瞬間に、
運用が止まること」**です。

  • もう信用できない
  • 直すのが大変すぎる
  • 面倒くさい

こう思われた瞬間、
システムは終わります。

だからこそ、
軽く戻せる設計思想
最重要なのです。

次回 12回: 棚卸しはいつ・どの範囲でやるべき?全数棚卸しを唯一解にしない、現実的な運用の考え方

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